俳優 ロレンゾ・ポザン インタビュー (Lorenzo Pozzan’s interview in Japanese)

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ルーカス:こんにちは。まず初めに、今回インタビューの機会を頂き、心からお礼申し上げます。有難う御座います。

さて、早速ですが、生まれ育った環境についてお伺いできますか?

ロレンゾ:ヴェニス生まれで、育ったのはローマです。それから、ヴェニスとヴェローナの間に位置するパドヴァ市の大学に進学しました。

ルーカス:どのような理由でそちらの大学へ進まれたのですか?

ロレンゾ:イタリアでは最も由緒ある格式高い大学の一つだからです。そして、私自身が学びたいサイエンスと環境学を学ぶという点でも、母校がイタリアで最も進んでいた為です。父の故郷でもあったので、便利でもありました。一年時は父のアパートから通学し、その後、一人暮しをはじめました。当時18歳の私にはすべてが新鮮でした。

ルーカス:18歳ですか?ひとつの挑戦とも言えますね。先程、サイエンスと環境学と仰いましたよね?演劇とは全く関係ない様にも思えるのですが?

ロレンゾ:同じ時期に、3年間演劇学校にも通っていました。非常に忙しい日々でしたが、かけがえのない日々です。価値ある時間でした。

ルーカス:もう少し、ヴェニスで過ごされた日々についてお伺いしたいのですが、お生まれになったそちらでは、結局何歳まで過ごされたのでしょうか?

ロレンゾ:ヴェニスで生まれですが、幼少期を過ごしたのはローマです。舞台公演の際に何回かヴェニスで過ごす機会にも恵まれました。とても魅力的で、美しく、非現実的な世界でさえありますから、歩いていると夢の世界を生きていると感じてしまいます。

ルーカス:決して大都市という訳ではないですよね?

ロレンゾ:人口55000人程の島ですね。容姿は他のどんな国の人とも違います。車も走っていません。決して便利な街とは言えないですから、過疎化が進んでいます。大変悲しいですよね。誰もが一度は訪れたいと思う美しい場所なのに、一方で住みたいとは思えない環境も事実です。13年前と比べると人口は半分になったと父から聞いています。

ルーカス:少し話が変わりますが、大変素晴らしい英語力ですよね!?私はむしろ、素晴らし過ぎると表現したいほどです。非英語圏生まれで、著名な俳優、しかし一方で訛りが強い英語の、例えばアントニオ・バンデラス、ペネロペ・クルス、アーノルド・シュワルツェネッガーといった人もいるわけです。どの様にして、それ程美しいアメリカアクセントの英語を身につけられたのですか?

ロレンゾ:役者にとって、特に私の場合はアメリカのシアターや映画、ドラマが夢の舞台ですから、「本物同様」を追求することは非常に重要です。流暢に、そしてきちんとした話し方に最も注意を払っています。両親にはとても感謝しています。幼いころから、3ヶ国語に親しんできました。高校迄ずっとイタリアの学校とアメリカンスクールの2つ異なる言語環境で教育を受けてきました。そして、どちらの学校でもフランス語を第二言語として選択しました。私はあまり人見知りをしませんし、おしゃべりが好きですから、ネイティブスピーカーやこれから先も長い付き合いになるだろう友達と練習を目的として、幾つかの言葉を駆使して話しをしています。

ルーカス:ニューヨークでの生活を伺う前に、ローマでの生活がどのようなものであったかをお伺いしたいのですが、何歳でローマに移られたのですか?

ロレンゾ:生まれて直ぐ、一年半程の間ですが、ニューヨークにいました。2歳でローマに移り、18歳まで過ごしました。人生の2/3はローマに居た事になりますね。

ルーカス:ご両親と御兄弟は現在もそちらに住まれているのですか?

ロレンゾ:両親はそうですが、妹は、学業の関係で、ヴェニスで生活しています。

ルーカス:そして、またニューヨークに戻ってこられたと。いつ、どのようにして、また何故ですか?

ロレンゾ:ニューヨークは夢の街です。私は大学を卒業してすぐに、ここに来ました。夢が現実になった瞬間でした。ここを選んだのは、皆が世界で最も素晴らしい街の一つと声を揃えるニューヨークにとても心を惹かれたのです。そしてもし演劇の世界に入りたい、演劇を学びたいと考えるならばニューヨークしかないという役者志望の若者のイメージに従いました。勿論、素晴らし場所は、ロンドン、パリ、ローマ、他にも沢山あります。しかし、演劇における世界の中心はニューヨークで、映画におけるそれは、ロサンゼルスだと思います。

ルーカス:どうですか、生活は?順調ですか?

ロレンゾ:素晴らしく幸せな生活を過ごしています。ここで出会う人々がまた素晴らしい街にしてくれるのです。そして、芸術に触れる機会の多さ、異なった文化、異なった人生が入り混じり合うことニューヨークという唯一無二のこの街が好きです。

ルーカス:とても面白いですね。私は何度もその様な感想を耳にしていきました。もう10年以上ニューヨークに住んでいますが、本当にそうですよね。こちらの人々は単に「ナイス」という言葉では表せない人達ですよね。私もいつも驚かされます。あなたもそう思いますか?

ロレンゾ:全く同感ですね。もしかすると、「ニューヨーカーはナイスじゃない」という人もいるかもしれませんが、それは生活に追われるが故に、「非常に忙しい人々」という意味だと思うのです。要するに、皆、目まぐるしい今を生きているのです。ニューヨークは本当に「流れ」がはやい街です。

ルーカス:モデル業もかつてはなされていたとお伺いしたのですが?

ロレンゾ:はい、ローマとミラノで。

ルーカス:16歳で、ですか?

ロレンゾ:初めてエージェントと契約したのは17歳でしたが、仕事を始めたのは18歳になってからです。とてもシャイであったこと、それに18歳になるまでは、両親に心配をかけたくありませんでした。先程の話と重複しますが、両親は、教育に力を入れて育ててくれましたから、そこから外れる様なことは許してくれるとは思いませんでした。

ルーカス:パリでもモデルを?

ロレンゾ: はい、幾つかこなしましたが、イタリアでの学生生活との兼ね合いで、パリでの仕事を維持する事は難しかったですね。

ルーカス:こちらニューヨークでも、どこか学校には通われているのですか?

ロレンゾ:はい。シーンスタディー、ボイストレーニング、それに歌のクラスを取っています。

ルーカス:あなたの俳優として目指す先にあるのは、舞台ですか?それとも映画ですか?

ロレンゾ:両方です。勿論、2つの間には違いはあります。ある部分で舞台が好きで、またある部分では映画が好きです。甘いものが好きな人にとっての、ケーキとキャンディの美味しさの違いといったところでしょうか。

ルーカス:最近出演されたショートフィルム「ジャスト・ワン・キス」のお話を聞かせて頂けますか?

ロレンゾ:2012年の24時間フィルムレースと呼ばれるコンテストの為に製作されたものです。大変楽しかったですね。24時間以内に脚本、キャスト、撮影、編集を終え、作品として仕上げるというものでした。24時間一睡もせずに働き続けなければならなかったのですが、思い出深い経験です。

ルーカス:本日はインタビューの機会を頂き、重ねてお礼申し上げます。有難う御座います。ニューヨークの人々は、才能溢れる若者を常に求めていますから、あなたの様な方は、大歓迎ですよ。いつか、ニューヨークの舞台に立つあなたと、映画館のスクリーンに映るあなたとお目に掛かれる日を楽しみにしています。

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LUCAS ELLER INTERVIEWS actor Lorenzo Pozzan, New York

TRANSLATION by Hiroya Matsumoto, New York